先日、家賃支援給付金について「白色申告をしている場合は、前年の各月の売上が分からないため、売上減少の比較ができない」という質問を受けました。

確かに、家賃支援給付金の給付条件を確認するときは、売上の減少を「前年同月」や「前年同期」で比較しますが、白色申告をしている方の場合は、確定申告書(収支内訳書)に前年の各月の売上が記載されていないため、売上の比較方法がわからないという人もいると思います。

そこで今回は、白色申告をしている個人事業主やフリーランス方の売上の比較方法を解説していきます。こちらの記事の内容は、コールセンターでも確認していますので、調べている方がいたら参考にしてみてください。

※家賃支援給付金の申請受付は2021年2月15日で終了しています。

<家賃支援給付金>白色申告している人の売上減少の調べ方

家賃支援給付金 白色申告 条件

家賃支援給付金の給付条件の中には、「新型コロナウイルスの影響を受け、今年5月以降の売上が前年同月や同期の売上と比較して、一定以上減少していること」とありますが、白色申告している方の場合は、前年同月や同期の代わりに「前年の売上の平均」を使って比較していきます。

具体的には、次の①または②のどちらかに該当すれば対象となります。

①2020年5月~12月のいずれかの月の売上が、前年の売上の平均と比べて50%以上減少していること


②2020年5月~12月の連続する3ヶ月の売上の合計が、前年の平均売上の3ヶ月分と比較して30%以上減少していること

それでは、①と②の条件を詳しく見ていきましょう。


①50%以上減少しているか?を調べる方法

2019年の「収入」を「12分の1」にして、その金額と2020年5月以降のいずれかの月と比較して50%以上減少している場合は対象となります。

ここからは、具体例を見ながら解説していきます。

家賃支援給付金 白色申告

まず、2019年の売上(収入)480万円を12ヶ月で割り、2019年の売上の平均を出します。


480万円÷12ヶ月=40万円

そして、この「40万円」と「2020年5月以降のいずれかの月の売上(収入)」と比較して50%以上減少している月がある場合は対象となります。

家賃支援給付金 白色申告②

このケースでは、「2020年5月の売上(収入)」が、「2019年の売上(収入)の平均」と比べて50%以上減少しているため、家賃支援給付金の対象になります。



50%以上減少している月がない場合は、次の条件を確認してみてください。


②30%以上減少しているか?を調べる方法

こちらも、具体例を見ながら解説していきます。

家賃支援給付金 白色申告 30%減

まず、2019年の売上(収入)480万円を12ヶ月で割り、2019年の売上の平均を出します。

480万円÷12ヶ月=40万円



続いて、2019年の売上の平均40万円を3倍します。


40万円×3ヶ月=120万円


そして、この「120万円」と「2020年5月~12月の連続する3ヶ月の売上の合計」を比較して30%以上減少していれば対象となりますが、30%以上減少していることが、すぐにわかるように、ここで「0.7倍」しておきます。


120万円×0.7=84万円


つまり、「2020年5月~12月の連続する3ヶ月の売上の合計」が、この「84万円」より少ない金額になれば30%以上減少していることになります。

家賃支援給付金 白色申告 30%以上減少② 

今回の例では、2020年5月~7月の連続する3ヶ月の売上の合計は、75万円(25万円+25万円+25万円)ですね。先ほどの84万円より少ないことがわかりましたので、(30%以上減少しているため)対象となります。


このように、白色申告している個人事業主やフリーランスの方の場合は、前年の売上の平均を出してから、2020年5月以降の売上と比較して対象かどうかを調べることになっています。


家賃支援給付金を申請する場合、その他にもいくつか条件がありますので、まだ確認していないという方がいたら、こちらも記事をチェックしてみてください。

最大600万円!家賃支援給付金(法人・個人事業主)の支給額の調べ方

2020年8月28日(金)から下記に該当する方の申請がスタートします!

<東京都限定>家賃支援給付金の上乗せ給付が決定!

東京都独自の家賃支援給付金制度が創設されました!中小企業(法人)で最大375,000円、個人事業主(フリーランス含む)の場合は最大187,500円が申請するだけでもらえますので、よろしければチェックしてみてください。

家賃支援給付金が上乗せに!東京都の家賃支援給付金はいくらもらえるの?

最後に

家賃支援給付金は、2020年7月14日(火)から申請受付がスタートしています。持続化給付金のときよりも支給までには時間がかかるということですが、家賃の2/3が半年分(一括で)支給される制度なので、まだ申請をしていない方がいたら、その他の給付条件を確認してみてください。

(2020年7月14日に勤務先で申請した分は、8月6日に入金されました。やはり申請から入金までは3週間~4週間かかりますね。)

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