今回は、年末調整で会社に提出する「平成30年分・給与所得者の保険料控除申告書」の「社会保険料控除」欄の書き方社会保険料控除の対象になる保険料について、まとめてみましたので、よろしければ参考にしてみてください。

今年(令和5年分)の「社会保険料控除」欄の記載方法については、こちらの記事で解説しています。

<年末調整2023>令和5年・保険料控除申告書の「社会保険料控除」の書き方

社会保険料控除とは

平成30年分 社会保険料控除 書き方

社会保険料控除とは、あなたが「あなた本人の社会保険料を支払った場合」「あなたが配偶者や子、その他親族の社会保険料を支払った場合」に受けられる控除です。


ただし、あなたの給与から天引きされている社会保険料(健康保険料、厚生年金保険料、介護保険料、雇用保険料など)は、会社側で計算しているため、「社会保険料控除」欄へ記載する必要はありません。


つまり、あなたが、あなたの給与から天引きされていない社会保険料(配偶者や子、その他の親族を含む)を支払った場合に記載します。


給与からから天引きされていない社会保険料とは、主に次のような保険料です。

  • 国民健康保険料(税)
  • 国民年金
  • 国民年金基金

<記入対象者の例>

・年の途中で就職した人で、就職するまでの間、国民年金(国民年金基金)と国民健康保険に加入していた場合


・国民年金の免除や猶予などを受けていて、その年に後納・追納した場合(未納分を時効前に支払った場合も含む)


・あなたがお子さんの国民年金や国民健康保険料を支払っている場合


・あなたが父母の国民年金や国民健康保険料を支払っている場合
<年末調整>親の国民健康保険料は社会保険料控除欄に記載していいの?


支払った社会保険料は全額控除されるため、該当するものがある方は、次の「平成30年分・給与所得者の保険料控除申告書」の「社会保険料控除」の記載方法をご確認ください。

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<平成30年分>給与所得者の保険料控除申告書

今年の「社会保険料控除」は、「平成30年分給与所得者の保険料控除申告書」へ記載することになっています。

平成30年分 給与所得者の保険料控除申告書 社会保険料控除 書き方

昨年、平成29年分は「保険料控除申告書兼配偶者特別控除申告書」1枚に記載していましたが、今年は「給与所得者の配偶者控除等申告書」と「給与所得者の保険料控除申告書」の2枚にわかれていますので、注意してください。


「社会保険料控除」欄の記載方法

それでは、「社会保険料控除」欄にある①~⑥の記載方法を解説していきます。

社会保険料控除 国保 書き方

①社会保険の種類

支払った社会保険料の種類を記載します。

例、「国民健康保険」「国民年金」「国民年金基金」など。



②保険料支払先の名称

  • 国民健康保険料(税)の場合⇒「市区町村名
  • 国民年金の場合⇒「日本年金機構
  • 国民年金基金の場合⇒「〇〇国民年金基金



③保険料を負担することになっている人の氏名

  • あなた自身の社会保険料を控除する場合⇒「あなた本人の氏名
  • 配偶者や親族の社会保険料を控除する場合⇒「その人の氏名



④あなたとの続柄

  • あなた自身の社会保険料を控除する場合⇒「本人
  • 配偶者や親族の社会保険料を控除する場合⇒「父・母・子」など。



⑤あなたが本年中に支払った保険料の金額

  • 国民健康保険料(税)の場合⇒「実際に支払った金額 + 12月中までに支払う見込額
  • 国民健康保険料(税)には、控除証明書が発行されないため、納付書払いの場合は、納付書の控えを計算し、合計金額を記載してください。

    口座振替の場合は、通帳または市区町村から送られくる納付証明書等の金額を確認して記載するようにしてください。


  • 国民年金の場合⇒「社会保険料(国民年金保険料)控除証明書に記載されている金額」
  • 社会保険料(国民年金保険料)控除証明書の納付済保険料の証明額または合計額(納付済額+見込額)となります。


  • 国民年金基金の場合⇒「社会保険料控除証明書の合計金額」(12月までに払い込まれる予定金額を含む)



⑥合計(控除額)

そのまま合計額を記入してください。

社会保険料控除は、生命保険控除や地震保険控除と違い、支払った保険料の全額が控除されるため、複雑な計算はありません。


「社会保険料控除」欄の記入例

社会保険料控除 記入例

これで記入は完了です!

添付書類を確認

年末調整で社会保険料控除の適用を受ける場合は、その保険料を支払ったことを証明する書類を添付する必要があります。

  • 国民健康保険料(税)の場合⇒「添付不要※
  • ※国民健康保険の場合は「保険料控除証明書」が発行されないため、基本的には添付書類は不要となっていますが、会社によっては国民健康保険の納付証明書や納付書の控えを添付する場合がありますので、会社の指示に従ってください。

    私の勤務している会社の場合は、税務署から「税務調査の際に確認することもある」ということで、国民健康保険の納付証明書や納付書の控えを添付してもらうよにしています。

  • 国民年金の場合⇒「社会保険料(国民年金保険料)控除証明書
  • 平成30年の社会保険料(国民年金保険料)控除証明書の発送は、平成30年10月31日、または平成30年11月8日のいずれかに日本年金機構より発送されることになっています。

    まだ届いていない!失くしてしまった!という方は、こちらの記事を参考にしてみてください。
    社会保険料(国民年金保険料)控除証明書が届かないときの対処法!

  • 国民年金基金の場合⇒「社会保険料控除証明書

Check!
保険料控除証明書を添付できない場合は?

会社は、翌年1月31日までに「保険料控除証明書」を提出することを条件に、その申告書に記載された保険料で控除額を計算して良いことになっています。

ただし、翌年1月31日までに証明書を提出しなかった場合は、年末調整の再計算をして、不足税額は2月1日以降に支給される給与から引かれることになりますので、失してしまった方は、早めに再発行の手続きを取るようにしてください。


最後に

こちらでは、【平成30年版】年末調整のときに会社へ提出する書類の記載方法をまとめていますので、よろしければあわせて参考にしてみてください。

<平成31年分>給与所得者の扶養控除等申告書の書き方
年末調整:平成31年分「扶養控除申告書」の書き方を記入例付で解説!

<平成30年分>給与所得者の配偶者控除等申告書の書き方
年末調整!平成30年分「配偶者控除等申告書」の書き方を記入例付で解説

<平成30年分>給与所得者の保険料控除申告書の書き方
平成30年分「給与所得者の保険料控除申告書」の書き方を解説

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