保険料控除申告書の生命保険料控除を記入するときは、「控除額の計算が面倒!」という方も多いと思います。私の勤務先では、生命保険料の控除額の計算に、保険会社の「自動計算ツール」を使って記入してもらうようにしています。

そこで今回は、平成30年分保険料控除申告書の「生命保険料控除」欄の書き方と保険会社の自動計算ツールを使って簡単に控除額を計算する方法を解説していきます。

今年(令和5年)分の記載方法については、こちらの記事で記入方法を解説しています。

令和5年分・保険料控除申告書の「生命保険料控除」欄を簡単に記入する方法

事前にチェック!

今年の「生命保険料控除」は、「平成30年分給与所得者の保険料控除申告書」へ記載することになっています。

平成30年分 給与所得者の保険料控除申告書 生命保険控除 書き方

昨年、平成29年分は「保険料控除申告書兼配偶者特別控除申告書」1枚に記載していましたが、今年は「給与所得者の配偶者控除等申告書」と「給与所得者の保険料控除申告書」の2枚にわかれていますので、注意してください。

<平成30年分>給与所得者の保険料控除申告書「生命保険料控除」欄の書き方

生命保険料控除は、下記の画像のように「一般の生命保険料」「介護医療保険料」「個人年金保険料」の3つにわかれていますので、それぞれ順番に解説していきます。

生命保険料控除 書き方


「一般の生命保険料」の記入方法

まず、「一般の生命保険料」の記入方法から確認していきましょう。

こちらは、保険会社から郵送されてくる「保険料控除証明書」を見ながら、申告書へ転記していきます。

下記の画像は、オリックス生命保険の「保険料控除証明書」から保険料控除申告書へ転記する例です。

生命保険料控除申告書 転記方法(※クリックすると拡大します。)

基本的には、「保険料控除証明書」の通りに記入すれば問題ありませんが、私の勤務先で多い質問をまとめましたので、参考にしてみてください。

<記入のポイント!>

保険会社の名称
記入欄に書ききれない場合は、省略してもokです。

保険金等の受取人の氏名
契約者はあなたでも被保険者や保険金の受取人が親族などの場合は、その親族の氏名を記入してください。



あなたとの続柄

契約者(あなた)との関係「本人・妻・夫・父・母など」を記入してください。



新・旧の区分

「新」・「旧」どちらか該当するものに〇を付けてください。

【旧制度】契約日が平成23年12月31日以前

【新制度】契約日が平成24年1月1日以後



あなたが本年中に支払った保険料の金額(分配を受けた剰余均等の控除後の金額)

本年中の保険料額を記載しますので、「12月末時点の申告予定額※」を記入してください。(※保険会社ごとに呼び名が異なります。)



その他の「生命保険料控除証明書」をお持ちの場合は、同様に記入してください。

(※契約者が配偶者や扶養親族の場合であっても、あなたが保険料を負担している場合は、控除の対象となりますので、こちらに記入してください。)



一般の生命保険料控除額については、このあと自動計算ツールで計算しますので、ここで一旦記入をストップしてください。


続いて、「介護医療保険料」の記入方法を確認していきましょう。


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「介護医療保険料」の記入方法

下記の画像は、「セコム損害保険」の保険料控除証明書から保険料控除申告書へ転記する例です。

保険料控除証明書 転記方法(※クリックすると拡大します。)

<記入のポイント!>

保険会社の名称
記入欄に書ききれない場合は、省略してもokです。

保険金等の受取人の氏名
契約者はあなたでも被保険者や保険金の受取人が親族などの場合は、その親族の氏名を記入してください。



あなたとの続柄

契約者(あなた)との関係「本人・妻・夫・父・母など」を記入してください。

※介護医療保険料控除は、平成24年から新設されたため、旧・新の区分はありません。



あなたが本年中に支払った保険料の金額(分配を受けた剰余均等の控除後の金額)

本年中の保険料額を記載しますので、「本年12月迄のお支払予定額※」を記入してください。(※保険会社ごとに呼び名が異なります。)

その他の「生命保険料控除証明書(介護医療分)」をお持ちの場合は、同様に記入してください。

(※契約者が配偶者や扶養親族の場合であっても、あなたが保険料を負担している場合は、控除の対象となりますので、こちらに記入してください。)



介護医療保険料の控除額については、このあと自動計算ツールで計算しますので、ここで一旦記入をストップしてください。


続いて、「個人年金保険料」の記入例を確認していきましょう。

「個人年金保険料」の記入方法

個人年金保険料も先ほどと同様に保険会社から送られてきた「保険料控除証明書」を見ながら、保険料控除申告書へ転記してください。

個人年金保険料 書き方

<記入のポイント!>

保険会社の名称
記入欄に書ききれない場合は、省略してもokです。

保険金等の受取人の氏名
契約者はあなたでも年金受け取り人が親族などの場合は、その親族の氏名を記入してください。



あなたとの続柄

契約者(あなた)との関係「本人・妻・夫・父・母など」を記入してください。

新・旧の区分

「新」・「旧」どちらか該当するものに〇を付けてください。

【旧制度】契約日が平成23年12月31日以前

【新制度】契約日が平成24年1月1日以後



あなたが本年中に支払った保険料の金額(分配を受けた剰余均等の控除後の金額)

本年中の保険料額を記載しますので、「本年12月迄のお支払予定額※」を記入してください。(※保険会社ごとに呼び名が異なります。)

その他の「生命保険料控除証明書(個人年金保険料)」をお持ちの場合は、同様に記入してください。



個人年金保険料の控除額については、このあと自動計算ツールで計算しますので、ここで一旦記入は終了です。

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自動計算ツールで「生命保険料控除額」を計算!

ここではソニー生命保険の「生命保険料控除申告サポートツール」を使い、生命保険料控除額を一括で自動計算する方法をご紹介します。

まず、先ほど「保険料控除証明書」から転記した保険料控除申告書を用意します。

生命保険料控除 計算方法


次に、ソニー生命保険の「生命保険料控除申告サポートツール」を開き、「一般の生命保険料」「介護医療保険料」「個人年金保険料」にそれぞれの金額を入力します。このとき「新制度」「旧制度」を間違えないようにしてくださいね。

生命保険料控除 合計額

金額の入力が済んだら、「計算する」をクリックします。

すると、自動的に保険料が計算された下記の画像が表示されます。

生命保険料控除 自動計算

あとは、赤枠内に表示されている金額のとおり「保険料控除申告書」へ転記すれば、「生命保険料控除」の記入は完了です!
生命保険料控除 書き方 記入例

「生命保険料控除」は、控除額に上限があるため、計算が必要ですが、保険会社が用意している自動計算ツールを使えば面倒な計算や間違えも少なくなると思いますので、是非活用してみてください。

<平成30年分>保険料控除申告書のその他の控除欄の記載方法については、下記の記事で詳しく解説していますので、よろしければ、あわせてご覧ください。

「地震保険料控除」欄の書き方
平成30年分給与所得者の保険控除申告書「地震保険控除」欄の書き方

「社会保険料控除」欄の書き方
<平成30年分>保険料控除申告書「社会保険料控除」の書き方と記入例

最後に

こちらでは、【平成30年版】年末調整のときに会社へ提出する書類の記載方法をまとめていますので、よろしければあわせて参考にしてみてください。

<平成31年分>給与所得者の扶養控除等申告書の書き方
年末調整:平成31年分「扶養控除申告書」の書き方を記入例付で解説!

<平成30年分>給与所得者の配偶者控除等申告書の書き方
年末調整!平成30年分「配偶者控除等申告書」の書き方を記入例付で解説

<平成30年分>給与所得者の保険料控除申告書の書き方
平成30年分「給与所得者の保険料控除申告書」の書き方を解説

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