前回「インフルエンザで傷病手当金を申請する方法!条件と支給日数を確認」という記事を書きましたが、傷病手当金を申請するときには「実際にいくらもらえるのか?」ということも気になりますよね。

そこで今回は、傷病手当金の支給額の調べ方計算方法についてまとめてみましたので、よろしければ参考にしてみてください。

スポンサーリンク

傷病手当金の支給額の調べ方

傷病手当金 支給額 計算方法

傷病手当金の支給額を調べるときには、まず下記の計算式を使い「1日あたりの支給額」を求める必要があります。


1日あたりの支給額[支給開始日以前の継続した12ヶ月間の各月の標準報酬月額を平均した額]÷30日×2/3


いきなり、難しい言葉が出てきましたね^^;


ですが、一つずつ確認していけば、それほど難しくないので付いてきてください。



それでは、「支給開始日以前の継続した12ヶ月間の各月の標準報酬月額を平均した額」の求め方から解説していきます。



①支給開始日を確認します!

支給開始日とは、一番最初に傷病手当金が支給された日です。図のように待機完成後→最初に欠勤した日となります。
傷病手当金 支給開始日


②支給開始日以前の継続した12ヶ月間とは?

支給開始日の属する月を含めてその前の12ヶ月間です。

例えば、支給開始日が平成30年7月1日だった場合、「支給開始日以前の継続した12ヶ月間」は平成29年8月~平成30年7月となります。

あとは、この期間の標準報酬月額を合算して平均額を求めます。

※12ヶ月に満たない場合については、このあとの計算方法で詳しく解説していきます。


③標準報酬月額とは?

標準報酬月額は入社時、または毎年1回4月・5月・6月に支給した給与(※)の平均額で決定され、毎月の保険料や給付金の計算をする際に使用する額です。(※この給与には、通勤手当、住宅手当、家族手当なども含まれます。)

自分の標準報酬月額の確認方法は、勤務先の給与計算を担当している部署(総務など)で確認するのが早くて正確です。

会社には『健康保険・厚生年金保険被保険者標準報酬決定通知書』があり、その書類には従業員1人ひとりの標準報酬月額が記載されているからです。


それでは、実際に具体例を使って計算方法を解説していきます。

スポンサーリンク

傷病手当金の支給額の計算方法

Aさんはインフルエンザで会社を休み、その期間給与が支給されなかったため、傷病手当金を申請することにしました。


Aさんの詳細は以下とします。

<Aさんのデータ>

労務不能と認められた期間:平成31年2月16日~平成31年2月22日


欠勤・無給の期間(請求期間):平成31年2月16日~平成31年2月22日


支給される期間:4日間(7日間のうち3日間は待機期間のため支給されない。)


支給開始日以前の継続した12ヶ月間の各月の標準報酬月額:平成30年3月~平成30年7月まで24万円、平成30年8月~平成31年2月まで26万円


支給開始日以前の継続した12ヶ月間の各月の標準報酬月額を平均した額:251,666円((24万円×5ヶ月+26万円×7ヶ月)÷12ヶ月)


Check!
傷病手当金の支給額を計算するときには、「支給開始日以前に12ヶ月の標準報酬月額がある場合」「支給開始日以前の期間が12ヶ月に満たない場合」で計算方法が異なりますので、順番に解説していきます。

支給開始日以前に12ヶ月の標準報酬月額がある場合

Aさんのデータを元に、先ほどの計算式に当てはめて「1日あたりの支給額」を計算してみましょう。


1日あたりの支給額[支給開始日以前の継続した12ヶ月間の各月の標準報酬月額を平均した額]÷30日×2/3


251,666円÷30日=8,390円(1の位を四捨五入)


8,390円÷3=2796.66666667


2796.66666667×2=5,593円(小数点第1を四捨五入)


1日あたりの支給額は5,593円となりました。


あとは、「支給される期間」の4日をかければ支給額がわかりますね。


5,593円×4日=22,372円


Aさんの傷病手当金の支給額は22,372円となります。



※休業期間中の通勤・定期代などが全額支給された場合(欠勤控除なしの場合)は、休業期間中は1日あたりの通勤手当が計算され、傷病手当金が減額されることになっています。

スポンサーリンク

支給開始日以前の期間が12ヶ月間に満たない場合

入社して1年未満のため、支給開始日以前の継続した期間が12ヶ月ない場合は、以下のいずれか少ない方の額を使い「1日当たりの支給額」を計算します。


  • 支給開始日の属する月以前の継続した各月の標準報酬月額の平均額
  • 28万円



例えば、入社4ヶ月で12ヶ月に満たない場合は、4ヶ月(各月)の標準報酬月額の平均額を求めます。


この場合は、「4ヶ月(各月)の標準報酬月額÷4」ですね。

その額と28万円と比べて少ない方の額を計算式の『A』に当てはめて「1日あたりの支給額」を計算します。


1日あたりの支給額『A』÷30日×2/3


ここからは、28万円より多くなった場合のケースで計算していきます。


「支給開始日の属する月以前の継続した各月の標準報酬月額の平均額」が28万円より多くなる場合の1日あたりの支給額は次のとおりです。


28万円÷30日×2/3=6,220円


一日あたりの支給額は6,220円となりましたので、あとは「6,220円×支給期間(日数)」で傷病手当金の支給額がわかります。



有給がない方、有給を使わなかった方は、この期間収入がないということになりますので、少しでも該当する可能性がある場合は会社の担当者に相談するようにしてくださいね。

支給条件等を調べている方がいたら、こちらの記事で確認することができますので、よろしければ参考にしてみてください。
インフルエンザで傷病手当金を申請する方法!条件と支給日数を確認
傷病手当金は、退職後も条件を満たせば受給することができます。病気やケガが治らず、それが原因で退職する方がいたら、こちらの記事も参考にしてみてください。
「退職後の傷病手当金」支給条件と退職後の申請タイミングを確認!

最後に

傷病手当金は業務外の病気やケガにより、会社を欠勤し給与が支払われず、医師より「労務不能」という証明を受けたときには、欠勤している期間中の所得補償として健康保険より支給される手当です。

ただし、それほどメジャーな手続きではないので、会社から傷病手当金の申請について案内がない場合もあると思います。(私の勤務先では年に1~2回程度と少ないです。)

傷病手当金は自動的に支給される手当ではありませんので、条件に該当する場合は自ら会社に申し出て申請手続きを取るようにしてくださいね。

「傷病手当金支給申請書」の書き方については、こちらで解説をしていますので、よろしければ参考にしてみてください。
傷病手当金支給申請書はどう書けばいい?書き方を記入例付きで解説!
スポンサーリンク