ハローワークで失業手当をもらうときに必要になる書類「離職票」ですが、会社を退職した後、1日でも早く失業手当がもらいたいのに「離職票が届かない!」ということで、手続きができなくて困っている人もいると思います。
そこで、今回の記事では、離職票が郵送されてくるまでの期間、離職票が届かないときの対処法、突然会社が倒産して離職票が発行されないときの対処法についてまとめてみました。
離職票が届くまでの期間を確認
まず、離職票は会社を退職する日(当日)にもらうことはできません。
なぜなら、会社は退職した日以降にハローワークへ「〇〇さんは、雇用保険の被保険者としての資格を喪失しました。」という届出をすることになっているからです。
つまり、離職票は、会社がハローワークへ手続きをしてから発行される書類なので、発行まで数日間かかるということです。
では、離職票発行までの流れと期間を確認していきましょう。
②~④については、郵送手続きが基本なので、会社が資格喪失届を出すタイミングにもよりますが、離職票が届くまでの期間は、退職後1週間~10日程度を見ておくとよいと思います。
私の勤務している会社の場合は、退職した日にハローワークへ資格喪失届を郵送して離職票が送られてくるのは、平日なら大体3日以内です。その後、すぐに退職者へ郵送することになっていますので、退職した人の元に届くのは最短で退職後4~5日くらいです。
失業手当を一日でも早くもらいたいという人は、退職前に「離職票の手続き、お願いしますね!」と、一言伝えておきましょう。
「1週間~10日経っても郵送されてこないよ~」という場合は、次の対処法を確認してみましょう。
離職票が届かないときの対処法
まず、始めに確認してもらいたいことがあります!
それは、退職後にまだもらっていない給与はありませんか?
どういうことかと言うと、会社によっては、「退職後、最後の給与を支払ったあとに雇用保険の資格喪失届を提出する」というケースがあります。
例えば、基本給は毎月月末に振り込まれるけど、残業代は翌月末に振り込まれるという会社があったとします。
この場合、退職しても残業代は翌月に入金されるため、その残業代の支払いが終わってから手続きを始めるという会社もあります。
心当たりのある人は、会社に確認してみてください。
では、離職票が届かない場合はどうすればいいのか?確認していきましょう。
上記の①②でも解決しない場合は、ハローワークで離職票を発行してもらうことも可能です。
ただし、離職票の発行には退職前の6ヶ月分の給与を申告する必要があり、その期間の給与明細等が必要となりますので、ハローワークの指示に従って手続きをするようにしてください。
会社が倒産して離職票が発行されない場合は?
突然会社が倒産して社長とも連絡が取れなくなってしまうと、離職票の発行自体が難しくなってしまいます。
この場合は、倒産した事実が確認できれば、ハローワークで離職票を発行してもらうことができますので、まず会社の所在地を管轄するハローワークで相談することをおススメします。
ただし、離職票の発行には退職前の6ヶ月分の給与を申告する必要があるため、その期間の給与明細等が必要となりますので、事前に準備しておいてください。
未払い賃金や未払い退職金がある場合は退職のタイミングに注意!
中には、未払い賃金や支払われていない退職金があり「少しでも取り戻そう!」と法的措置を検討している人もいると思います。
未払い賃金などは「先取特権」といって、他の債権者より優先されて支払われることになっていますので、退職して“元社員”になるより社員のままでいた方が有利な場合があります。
そのため、法的措置を検討している人は、退職手続きの前に一度、労働基準監督署や弁護士などに相談するようにしてください。
自己都合退職した人の給付制限が「3ヶ月」→「2ヶ月」に!
令和2年(2020年)10月1日から自己都合で退職した人の給付制限が、これまでの「3ヶ月」から「2ヶ月」に短縮されました。(つまり、2020年10月1日以降に自己都合で退職された方は、1ヶ月早く失業手当が受給できるようになります。)
最後に
勤めていた会社に専属の社会保険労務士がいる場合は、離職票が届かないというケースはないと思いますが、中小企業等で事務員が不足している会社では手続きを忘れている可能性もありますので、1週間~10日経っても郵送されてこない場合は、一度会社に確認するようにしてください。