子どもが生まれたときや、他の市区町村に引っ越しをしたときなど、児童手当をもらうためには申請手続きが必要です。
そこで今回は、児童手当の支給条件(所得制限・所得上限)や支給額、申請方法などについて、先日市役所に行ったときに確認してきましたので、よろしければ参考にしてみてください。
※令和4年10月支給分から、児童手当の制度が一部変更になるため、記事の内容を最新版に更新しています。
(手続きを忘れると、過ぎた分の児童手当はさかのぼって受給することができませんので、ご注意ください。)
児童手当の支給対象者を確認
児童手当は、家庭生活の安定と子どもの健全な育成を目的としたもので、子どもが中学校を卒業する(0歳から15歳)まで支給される手当です。
ただし、所得が一定額以上ある場合は児童手当の対象外となり、代わりに「特例給付(子ども1人あたり月額5,000円)」が支給されるようになっていますが、令和4年(2022年)10月支給分からは、新たに「所得上限限度額」が設けられ、所得が「所得上限限度額」以上の場合、児童手当も特例給付も支給されないことになりました。
つまり、所得額によっては「児童手当」も「特例給付」も支給されない方が発生することになります。
上の図のように、令和4年10月支給分から、所得制限限度額未満の場合は「児童手当」、所得制限限度額以上~所得上限限度額未満の場合は「特例給付」、所得上限限度額以上の場合は「支給なし」となります。
それでは、所得がいくらだったら児童手当がもらえて、いくら以上になると児童手当も特例給付も支給されないのか?確認方法を解説していきます。
所得制限・所得上限限度額の確認方法
まず、あなたの「所得制限限度額」と「所得上限限度額」を確認します。
児童手当の所得制限・所得上限限度額は扶養親族の人数によって、異なるためです。
扶養親族等の数 | 所得制限限度額 | 所得上限限度額 |
---|---|---|
0人 | 622万円(833.3万円) | 858万円(1071万円) |
1人 | 660万円(875.6万円) | 896万円(1124万円) |
2人 | 698万円(917.8万円) | 934万円(1162万円) |
3人 | 736万円(960万円) | 972万円(1200万円) |
()内の数字は収入額の目安です。
「扶養親族等の数」の確認方法
扶養親族等の数は、該当する年の12月31日時点の人数です。翌年1月1日以降に生まれた子どもなど、翌年になって新たに扶養親族となった方は含みません。
例えば、父サラリーマン、母専業主婦の2人家族で令和4年5月に子どもが生まれた場合、令和3年12月31日時点の扶養親族は妻のみなので、「1人」となります。
この例の場合では「児童手当」「特例給付」「支給なし」の所得額は、下記の通りとなります。
扶養親族の数には、15歳未満の子どももカウントすることができます。
また、扶養親族の収入についてですが、年収103万円以下であれば計算にカウントすることができます。
社会保険の扶養には年収130万円まで入ることができますが、児童手当の扶養人数の計算には103万円を超えていたら130万円までの社会保険の扶養に入っていても計算にカウントすることができませんので注意してください。
次に、所得額の確認方法を解説します。
所得額の確認方法
児童手当の判定に使われる所得額は、世帯全員分ではなく、受給者の所得※が審査対象になります。両親ともに所得がある場合は、所得が多い方が受給者となりますので、どちらか一方の所得で審査することになります。
(※1月~5月までの手当は前々年、6月~12月までの手当は前年の所得で判定します。)
下記の計算式で「所得制限・所得上限限度額と比較する金額」を求め、先ほどの表の所得制限・所得上限限度額と比較することで確認することができます。
その他、次の控除を受けている場合は、その額を上記の所得から差し引くことができます。
雑損・医療費・小規模企業共済等掛金 | 相当額 |
---|---|
寡婦・障害者・勤労学生 | 27万円 |
ひとり親 | 35万円 |
特別障害者 | 40万円 |