パスポートを取得するときには、申請時に「一般旅券発給申請書」に申請者の情報を記入する必要がありますが、初めてパスポートを取得する方や新しいパスポートに切替える方の中には、「書き方が分からない…」という人も多いと思います。
そこで今回は、20歳以上の方が申請できる一般旅券発給申請書<10年用>の書き方について、パスポートセンターの窓口で確認した内容をもとに記入例を作成していますので、よろしければ参考にしてみてください。
(※パスポートの申請には「新規申請」と「切替申請」がありますが、どちらも同じ一般旅券発給申請書を利用します。)
一般旅券発給申請書(10年用)の書き方
「一般旅券発給申請書(10年用)」には、「表面」と「裏面」に記入する欄ありますので、それぞれ順番に書き方を解説していきます。
※パスポートには有効期間が5年用と10年用の2種類ありますが、20歳以上の方は5年用か10年用を選択するこができるようになっています。
そのため、一般旅券発給申請書には5年用と10年用がありますので、記入の前に確認するようにしてくださいね。
また、記入には、黒インクまたは黒ボールペンを使い、枠からはみ出さないように注意してください。
表面の書き方と記入例
今回は、一般旅券発給申請書(5年用)の「表面」で記入が必要な箇所を①・②・③・④・⑤・⑥の6つに区切り、順番に解説していきます。
①氏名(ヨミカタ・姓名・ローマ字)を記入する
(※写真は貼らずに持参する地域もありますので、注意してください。)
【ヨミカタ】
ヨミカタは、カタカナで濁点、半濁点は同一マス内に記入することになっていますので、注意してくださいね。
【姓名】
姓名は、戸籍に記載されているとおりに記入します。
【ヘボン式ローマ字】
ヘボン式ローマ字は、大文字で記入します。
ご自身のヘボン式ローマ字がわからない場合は、こちらの『ヘボン式変換君』さんのサイトが便利です。
「氏名」欄を書き間違えてしまった場合は、下の図のように間違えた箇所に二重線を引き、空いている枠の中に書き直してください。印鑑は不要です。(枠が足りない場合は、空いているスペースでOKです。)
本日、東京都のパスポートセンターで確認してみましたが、氏名欄のヨミカタ(フリガナ)を間違えたときだけでいいそうです。ローマ字、漢字の訂正については署名の必要はありません。
②性別・生年月日・本籍を記入する
記入例を参考に該当する箇所に✔を入れ、生年月日を記入し、本籍は、戸籍のとおり記入してください。
③「所持人自署」に署名する
「所持人自署」に書いた署名は、そのままパスポートに転写されることになっていますので、必ず申請者本人が署名をしてください。
ただし、障がいをお持ちの方など本人で署名することが困難な場合は「法定代理人(父母・後見人)、配偶者(妻・夫)、渡航に同行する人」が、代理で署名することが認められています。
<代筆の記入例>
こちらは、申請者本人にかわって、母親が代筆した場合の記入例です。
その他の代理人の場合は、こちらを参考にしてください。
「所持人自署」欄の署名を間違えた場合(枠からはみ出す、なぞる、かすれ等含む)は、訂正ができないので、注意してください。(間違えた場合は、新しい申請書に書き直す必要があります。)
④前回発行したパスポートの情報と年齢を記入する
今までにパスポートを発行したことがある場合は「ある」に✔を入れ、その下に「旅券番号」「発行年月日(西暦)」「パスポートに記載されている姓」を記入してください。
「旅券番号」「発行年月日」「パスポートに記載されている姓」がわからない場合は?
前回発行したパスポートを持っていない場合は、空欄のままでokです。
パスポートを初めて申請する場合は「ない」に✔を入れてください。
【申請時の年齢】
この年齢とは「年齢に関する法律」(明治35年法律第50号)によって、次のように決められています。
「年齢は誕生日の前日に1歳加算され、24回目の誕生日の前日に24歳となる。」
例えば、誕生日が5月3日であれば、5月2日に24歳となり、5月1日までは23歳となります。
申請日と誕生日が近い場合は注意してください。(間違えて記入してしまった場合は、二重線を引き、空いてるスペースに記入してください。)
⑤現住所と緊急連絡先を記入する
【現住所】
申請者本人の現在の住所・連絡先を記入してください。
【日本国内の緊急連絡先】
緊急連絡先には、両親・兄弟(姉妹)・親戚・勤務先などの「住所・氏名・申請者との関係・電話番号」を記入してください。
⑥刑罰等関係・外国籍の有無を記入する
【刑罰等関係】
内容を確認し、「はい」または「いいえ」に✔を入れてください。基本的には、すべて「いいえ」になると思います。
【外国籍の有無】
内容を確認し、「はい」または「いいえ」に✔を入れてください。
これで「表面」の記入は完了です。
続いて、「裏面」の記入方法を解説していきます。
裏面の書き方と記入例
先程と同様に「裏面」も記入が必要な箇所を「A・B・C・D」の4つに区切りましたので、順番に確認していきましょう。
【出発予定日】
渡航の予定がある場合は出発予定日(年月日)を記入してください。渡航の予定がない場合は、記入例のように「未定」と書いてください。
パスポートは海外へ行く予定がなくても発行することができますので、安心してください。
【滞在期間】
渡航先での滞在期間を「3ヶ月未満」「3ヶ月以上」の該当する方に✔を入れてください。
B.旅券面の氏名表記
こちらは、「外国人の方と結婚した人」「両親のどちからが外国人」「二重国籍」など、戸籍上の氏名が外国式のカタカナで記載されている方で、パスポートの氏名をヘボン式ローマ字以外で希望するときに記入する欄です。
一度登録すると、氏名表記の変更はできませんので、パスポートセンターで記入方法を確認するようにしてください。
C.申請者署名・法定代理人署名を記入する
【申請者署名】
申請者本人が戸籍のとおり署名することになっていますが、障がいをお持ちの方など本人で署名することが困難な場合は、「法定代理人(父母・後見人)、配偶者(妻・夫)」が、代理で署名することが認められています。
こちら↓は父親が代筆した例です。
【法定代理人(親権者・後見人など)署名】
こちらは主に、20未満の方がパスポートを申請するときに父母(法定代理人)が署名をする箇所なので、10年用パスポートを申請する人は空欄のままでokです。
ただし、【申請者署名】に代筆した人が法定代理人(父母)でない場合は、こちらに署名が必要です。
D.申請書類等提出委任申出書
こちらは、パスポートの申請(一般旅券発給申請書の提出)を代理人に依頼するときに記入する欄です。
【申請者記入】
申請者記入欄は、申請者本人が記入することになっています。(今回の記入例は申請者本人が「姉」に申請を依頼したケースです。)
【引受人記入】
引受人記入欄は、必ず引き受けた人が記入するようにしてください。(今回の例では「姉」が記入することになります。)
以上で、「一般旅券発給申請書(10年用)」の記入は完了です。
あとは、必要書類を揃えて窓口で申請するだけですね!
必要書類や申請方法については、こちらの記事にまとめていますので、よろしければ参考にしてみてください。
<初めてパスポートを取得する方、有効期限の切れているパスポートをお持ちの方(新規申請)>
▶パスポートの新規申請~発行まで手続方法!取得前に旅行の予約はできる?
<有効期間がまだ残っているパスポートをお持ちの方(切替申請)>
▶パスポート更新はいつするの?切替のタイミングと発行までの期間を確認
最後に
今まで、一般旅券発給申請書は、ネットでダウンロードすることができませんでしたが、平成30年10月1日~「一般旅券発給申請書(10年用または5年用)」がダウンロード可能になりました!
窓口へ取りに行く時間のない方は、↓こちらから(必要事項を入力して)プリントアウトすることもできますので、確認してみてください。