今回は、障がいのある方(身体・精神・知的)や出稼ぎ労働者など、再就職まで期間が長期化しそうな方を対象にした給付金、「常用就職支度手当」を申請するときに必要な「常用就職支度手当支給申請書」の書き方を記入例付で解説します。
※こちらの記事はハローワークで確認した内容をもとに作成していますので、申請者本人はもちろん、会社の事業主欄の記入方法を調べている方にも参考になると思います。
常用就職支度手当支給申請書の書き方
まず、お手元に「常用就職支度手当支給申請書」をご用意ください。
常用就職支度手当支給申請書はハローワークインターネットサービス・帳簿一覧からダウンロードすることができます。
「常用就職支度手当支給申請書」には、申請者本人が記入する欄と会社が記入する欄(事業主の証明)にわかれていますので、今回は申請者本人が記入する欄(下記のA・C)と会社が記入する欄(下記のB)をわけて解説していきます。
(※一番上の段の点線箇所は、記入不要です。)
申請者本人が記入する欄
まず、「A」の箇所の記入方法について解説していきます。
「7.姓」と「8.名」
こちらには申請者の氏名を漢字で記入します。
「9.郵便番号」
お住まいの住所の郵便番号を記入します。
「10.電話番号」
こちらは、携帯電話の番号でもOKです。記入例を参考に項目ごとに左詰めで記入してください。
「11.申請者の住所」
申請者の住所を市区町村から記入します。(都道府県の記入は不要です。)アパートやマンションにお住まいの方は、建物名と部屋番号まで記入してください。
続いて、「C」の箇所の記入方法について解説していきます。
「20.再就職手当や常用就職支度手当の受給の有無」
就職日(事業主の証明欄の雇入年月日)の前3年間に「再就職手当」や「常用就職支度手当」の受給を受けた場合は「イ」に〇印をつけ、いずれも受給していない場合は「ロ」に〇印をつけてください。
最後に「申請年月日」、「申請書を提出するハローワーク名」、「申請者氏名」を記入すれば、申請者本人欄の記入は完了です。
常用就職支度手当の申請方法や申請から受給までの流れについては、こちらの記事で確認することができますので、よろしければあわせて参考にしてみてください。
▶常用就職支度手当の支給要件・申請方法をハローワークで聞いてみた!
会社が記入する欄
続いて、「B」の箇所の記入方法について解説していきます。(※こちらは、勤務先の会社の方が記入しますので、申請者本人は記入不要です。)
「12.就職先の事業所」
「勤務先の名称」・「事業所番号」・「所在地(電話番号)」・「事業の種類」を、記入例を参考にしながら記入してください。
雇用保険の「事業所番号」は、通常ですと会社で保管している適用事業所台帳(雇用保険適用事業所設置届事業主控)などに記載されています。
「13.雇入年月日」
申請者の方が「就職した日」を記入してください。
「14.採用内定年月日」
申請者の方の「採用(内定)決定日」を記入してください。
「15.職種」
申請者の方の主な「仕事内容」を記入してください。
「16.一週間の所定労働時間」
雇用契約書や就業規則等を参考に申請者の方の「一週間の所定労働時間(休憩時間は除く)」を記入してください。
「17.賃金月額」
こちらは基本給以外に交通費や住宅手当等を支給している場合は、それを含めた金額を記入してください。(残業代は含みません。)
「18.雇用期間」
申請者の方の就職に雇用期間を定めていない場合は「イ.定めなし」に〇印をつけてください。
雇用期間を定めている場合は「ロ.定めあり」に〇印をつけ、その期間を記入してください。
また、その下の「契約更新条項の有・無」や、「1年以上雇用する見込みの有・無」についても該当するものに〇印をつけてください。
「ロ.定めあり」に〇印をつける場合の注意点ですが、常用就職支度手当の受給条件の中には「1年以上安定した職業に就職すること」が含まれていますので、1年以上雇用する見込みが「無」に〇印をつけた場合、申請者は常用就職支度手当を受給することができませんので、注意してください。
「18.事業主の証明」
記入例を参考に「常用就職支度手当申請書を記入した日付」、「事業主名」を記入し押印をすれば完了です。
最後に
「常用就職支度手当申請書」の提出期限は、就職した日(申請書の「13.雇入年月日」)の翌日からカウントして1ヶ月以内となっていますので、提出期限には注意してください。
また、申請場所は申請者本人の住所地を管轄するハローワークですが、就職を機に引っ越しをした方は、引っ越し前の(常用就職支度手当の案内を受けた)ハローワークへ申請するようにしてください。(日雇受給者の場合は、就職先の会社住所を管轄するハローワークで申請することができます。)